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第12章:ようこそ異国のお金!渡来銭でひもとく日本の歴史ロマン

目次

第1章:古銭のルーツを探る!

マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

日本のお金は、最初から日本で作ってたんだよね?

デーブ(古銭に詳しい従業員)

実はね、日本最初の流通貨幣は“外国製”だったんだよ〜

マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

外国のお金!?

デーブ(古銭に詳しい従業員)

そう、それが“渡来銭(とらいせん)”!つまり中国や朝鮮半島から海を越えてやってきたお金さ!

マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

ほ〜、海を渡ってやってきたお金か〜〜〜!


🟨第2章:そもそも渡来銭ってなに?

渡来銭とは、中国や朝鮮などから日本に輸入・流入し、実際に日本国内で使用された外国貨幣のことです。主に「銭貨(せんか)」、つまり金属でできた丸い穴あき硬貨が中心でした。

分類地域代表的な銭種備考
唐銭唐(中国)開元通宝最古の流入
宋銭宋(中国)咸平元宝、祥符元宝など日本で最も流通した
明銭明(中国)永楽通宝など室町末期~江戸初期に人気
高麗銭朝鮮半島高麗通宝など数は少ない
その他元・清・ベトナムなど稀に確認される程度

🟨第3章:最古の渡来銭「開元通宝」との出会い

開元通宝
開元通宝
マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

“開元通宝”ってなんだか開運しそうな名前〜!

デーブ(古銭に詳しい従業員)

ふっ、唐の時代、紀元621年に鋳造された世界的にも有名な貨幣なんだ。

マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

えっ!?そんな昔のお金、日本にあったの!?

デーブ(古銭に詳しい従業員)

奈良時代にはすでに輸入されていた形跡があるよ。つまり、日本の貨幣文化は中国の影響からスタートしてるんだ。


🟨第4章:日本を席巻!宋銭ブーム

咸平元宝
咸平元宝
祥符元宝
祥符元宝
元豊通宝
元豊通宝
大観通宝
大観通宝

実際に日本の市場で最も流通したのは**宋銭(そうせん)**です。宋の時代(960〜1279年)に鋳造された膨大な数の貨幣が、日本に正規・密輸を問わず入り込みました。

  • 代表例:
    • 咸平元宝(かんぺいげんぽう)
    • 祥符元宝(しょうふげんぽう)
    • 元豊通宝(げんぽうつうほう)
    • 大観通宝(たいかんつうほう)
マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

種類めちゃくちゃ多いなぁ~全部集めたらコレクター界のヒーローじゃん!

デーブ(古銭に詳しい従業員)

当時は“質より量”!日本で足りない小銭をまかなうために、宋銭は重宝されたんだ。


🟨第5章:なぜ日本では貨幣を自前で作らなかった?

日本は奈良時代に和同開珎などを鋳造したものの、平安時代になると貨幣鋳造が止まり、物々交換や米経済に逆戻りします。

デーブ(古銭に詳しい従業員)

技術の継承も難しかったし、需要に対して安定した供給もできなかったんだ。

マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

そっか〜、お金作るのって、簡単そうに見えてめちゃ大変なんだね。

デーブ(古銭に詳しい従業員)

そう、それで“輸入しちゃえ”って流れに。


🟨第6章:明銭のスター「永楽通宝」登場!

永楽通宝
永楽通宝

永楽通宝(えいらくつうほう)は、明の永楽帝時代(15世紀)に登場した銭貨。
この永楽通宝は、江戸時代に入っても使われ続けた異例の長寿硬貨なんです!

  • 材質:銅
  • 重量:約4.2g
  • 特徴:書体が美しく、日本でも鋳造された(模鋳銭)
マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

え、つまり日本製の“ニセ永楽”もあるってこと!?

デーブ(古銭に詳しい従業員)

うん、“私鋳銭(しちゅうせん)”って言って、民間や藩が勝手に作ったりもしてたの。

マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

勝手に作るなぁ~!


🟨第7章:渡来銭は流通だけじゃない!デザインの師匠だった?

渡来銭は日本の貨幣デザインにも強い影響を与えました。

  • 文字の書体
  • 穴あき形状
  • サイズの規格
  • 通宝という名称の採用
マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

つまり、今の硬貨の“穴”も、中国銭のマネだったんだね!

デーブ(古銭に詳しい従業員)

うん。寛永通宝なんかは“永楽通宝”の影響をモロに受けてるんだ。


🟨第8章:江戸幕府と渡来銭の断捨離!

寛永通宝
寛永通宝
天保通宝
天保通宝

江戸幕府は、国内の貨幣制度を統一すべく、渡来銭の使用を段階的に禁止していきます。

  • 正徳4年(1714年):「渡来銭の使用禁止」
  • 以後、寛永通宝などの国産銭に一本化
マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

でも、禁止されるくらい流行ってたんだね〜

デーブ(古銭に詳しい従業員)

市場では“信用されてた”ってことでもあるよね。時代が変わっても通用したってのはすごいこと。


🟨第9章:実は今でも手に入る!?渡来銭の収集事情

現代では、渡来銭は以下の場所で手に入ることがあります。

  • 古銭市場・骨董市
  • ネットオークション(ヤフオク、メルカリ等)
  • 古美術店
  • 展示会・博物館
銭種レア度相場(目安)
開元通宝★★★★☆数千円〜1万円以上
咸平元宝★★★☆☆500円〜5,000円程度
永楽通宝★☆☆☆☆100円〜2,000円(状態による)
マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

コレクション始めようかな〜!

デーブ(古銭に詳しい従業員)

ただし、模造品も多いから注意が必要だよ!とくに“和製永楽”は見分けが難しい…


🟨第10章:渡来銭が教えてくれるもの

渡来銭の存在は、以下のような歴史的価値があります。

  1. 日本の貨幣文化は“輸入”から始まった
  2. 中国との交易・文化交流の証
  3. 経済的不足を他国の制度で補った柔軟性
  4. やがて独自文化を育てた進化の起点
マシン・ゴールド(都市鉱山経営者)

最初はマネでも、そこからオリジナルを生み出すって、なんか感動だよね…!

デーブ(古銭に詳しい従業員)

ほんとに。“真似る”って、“学ぶ”ってことでもあるんだ。


🟨たまちゃんまとめ:渡来銭は日本の“お金のDNA”だった!

デーブ(古銭に詳しい従業員)

今の円や硬貨があるのも、唐・宋・明からの“学び”があったからこそ。
たった1枚の古銭から、国と国のつながりや、時代の流れが見えてくる。
それが古銭のロマンです。

~渡来銭ミニカタログ~

天漢元宝
淳化元宝
至道元宝
咸平元宝
景徳元宝
祥符元宝
祥符通宝
天聖元宝
明道元宝
景祐元宝
皇宋通宝
至和元宝
嘉祐元宝
治平元宝
治平通宝
熈寧元宝
元豊通宝
元祐通宝
紹聖元宝
元符通宝
聖宋元宝
大観通宝
政和通宝
至大通宝
大中通宝
洪武通宝
永楽通宝
順治通宝
康熈通宝
乾隆通宝
嘉慶通宝
道光通宝
咸豊通宝
光緒通宝
常平通宝
朝鮮通宝
旧1角白銅貨
5分白銅貨
貨泉
太平聖宝
旧5分アルミ貨
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